今日あった野菜の話

ターサイ?タアサイ?ターツァイ?→ 【新名】 ミステリーサークルにしよう!

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数年前の2月の話。前日に粉雪が降った吉野川沿いの畑に、優しいと評判の農家のおじさんと突っ立って風に吹かれながら話をしていた。

ひとしきり寒いだの、天気が異常気象だの、値段が安いだの業界の挨拶程度の話をした後、隣の人の畑を見て農家の人が聞いてきた。

「あの平たい座布団みたいな葉っぱモン、何か知ってる?」

 

それがこの直径50cmオーバーの耐寒葉物野菜ターサイだった。


 

耐寒No1野菜のターサイ

 

とにかく霜にあたっても、雪が積もってもびくともしない強靭な耐寒性。これに尽きる。

光沢があり分厚く青々とした葉は、平均気温が東北地方に匹敵する奈良県中山間地の2月の露地栽培では見ることが無かった。

しかし1株あたり栽培面積がかなりいる為、作る環境は限られる。

ターサイファンの私も実際に作ったが、間引きした若ターサイをサラダターサイにして再三食べた。そのくらい場所を空けるのに難儀した。

しかし苦労の後収穫した、寒さにあたったターサイは非常に美味しい。野菜自体の味が濃く、不快ではない独特な歯ごたえもあり、中華風の油炒めがお勧めだ。時期的に鍋料理に入れてもいいと思う。

 

欠点も多いがインパクト大のプロモーション活動

 

パッケージ。これは未だに手探り状態だ。現状は大型30ℓポリ袋(防曇袋ではない)に入れてセロハンテープで止めている。四隅もピッタリするように折り込んでセロハンテープ止めしている。空気に当たっていると外側の葉から順に萎れてくるので簡易包装では具合が悪い。

包装に時間も掛かるし、包装資材も大きいので割高だ。

農家の人にサイズが合う防曇袋が無いので、大きめのポリ袋に入れて密閉しパッケージ化して出荷して欲しい。と依頼したら半透明のゴミ袋で出荷してきた事がある。半透明ってプライバシー気にしとんかい!とツッコミを入れたが、中が殆ど見えないパッケージも珍しい。詰め直すのも時間が掛かるし面倒なのでそのまま売ったが、売れ行きは渋かった。

輸送性も悪く、1箱に入る株数も限られてくるので費用も割高だ。大体ハクサイと同等。救いは軽いこと。店舗の陳列も場所をとるし、あまり積み上げられないので気を使う。

しかし余りある見た目のインパクト!ゴージャス感!青々葉物感!で今までの苦労は吹っ飛んでしまう。

みかんを組み合わせた野菜アートなどもターサイは使い勝手がいい

 

【新説】 売れる野菜のネーミング

 

新しい野菜品種や、世界の野菜を日本への導入は続々と生まれては消えてゆく。

成功と失敗を分けるのはネーミングではないかと薄々思う。

成功例として断トツは水菜。サラダ水菜。関西では昔から一般的だったらしいが、東京出身の私は全く知らなかった。大学生くらいの時、突然母が水菜と鶏肉のスープを作った。それからというもの、あたかも今までそこにあったかのように定番野菜のポジションに座り続けている。

ある農家の人は15年程前のキューピーマヨネーズのCMに使われて、サラダ水菜は一般化に成功し定番野菜のポジションになったと言っていた。関西でもそれまでは大株の水菜は一般的でハリハリ鍋などにしていたが、サラダ水菜はあれがターニングポイントだと熱く語っていた。

話は移って80年代に中国野菜ブームがあったと古老八百屋に聞いた事がある。その時色々な中国野菜が導入されたが、台風の様にブームが去りチンゲンサイだけが残ったと。

青空野菜即売会で、売り子のおばちゃんが 「チンゲンサイあるよ!」 「チンゲンサイ!」と妙な強弱の掛け声で笑いを取って客の足を止めるのに成功していた。唯一定着できたのは深層心理に訴えかける絶妙ネームが理由だ。

今年の絶妙ネームはパクチーだ。香菜(シャンツァイ)やコリアンダーではイマイチ感はある。根底にあるタイブームに乗っかり、好き嫌いが分かれる香り&アホっぽい響きの組み合わせは強烈で、野菜業界の炎上商法の様だ。

その点うまい菜は本当に美味しかったらよかったのだが、味がパッとしないので燻っているのである。

 

ターサイ、タアサイ、ターツァイ・・・・。。 良くない。売れる気がしない。

中国語で塌菜と書くそうだ。意味は潰れた菜っ葉。。。

【決定】明日からターサイはミステリーサークルって商品名に変えよう!

 

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野菜ジャーナリスト、野菜占い師、古物商。
その他ひょうたんの栽培加工販売、野外フェス等へのオリジナル料理「コブラ巻」の出店、顔出し看板の作成、Earth,wind & COBRAでのファンクボーカルなどなどなど精力的に活動している。