
年が明けて1月 国産キウイの出荷が始まる
年内は外国産(おもにニュージーランド産)を売り、年明けから春が終わる頃まで国産を売るのが今までのキウイ販売スケジュールだ。
私も7~8年前から産地直送で国産キウイを扱ってきたが、昨年2018年度は散々だった。全く儲けにつながらず、ただただ在庫処分に人員と包装資材をつぎ込み敗走し終わらせた。
今期は昨年度よりさらに不作で小玉傾向と生産者より話は聞いていたが、総量が減るので一番小さい等級でも昨年より2割弱また仕入れ値が上がった。
7~8年前に比べて2.5倍程の仕入れ値アップだ。(実話)
確かにキウイはお金が色々とかかるのは事実で、資材高騰も事実なので価格の交渉は無下にもできないところもある。
貯蔵しておく大型の冷蔵施設は必要だし、ガスで追熟させる処理も必要。色々とお金がかかる。
今年はニュージーランド産が前代未聞の輸入量だった!知らなかった!
国産キウイ苦戦 輸入物の在庫が潤沢【日本農業新聞】
https://www.agrinews.co.jp/p46527.html
上記記事を要約すると
- 国産は小玉傾向などで1月中旬の販売量は前年より3割少ない
- 日農平均価格は1キロ439円と前年並み
- 輸入物の在庫が潤沢で国産の販売に水を差している
- 年内は輸入物、年明け以降は国産という販売のすみ分けが崩れた
- 国産が最盛期の2月まで輸入物が残る予想で今後も厳しい販売が続く
もう夢も希望もないような内容が続くのである。。。
そして真に残念なのだが国産のキウイよりニュージーランド産のキウイの方が美味しくて安いのである。
そして上記の記事の締めくくりとして
- 首都圏のスーパーは輸入物を売り場の中心に並べている
- 価格はNZ産が1個89円、国産1個99円と1割安く設定
- 輸入物の1月の本格販売は今年が初めてだが、売れ行きは良いといい、「NZ産は1年で長い期間販売されており、消費者の知名度が高い」と分析する。
やはりキウイに国産神話は通用せず、売り場は輸入物を中心に作られ、値段も安くCMでお馴染みのキウイが売れているようである。
TPPでキウイってどうなっちゃうのよ?
2018年12月30日 米国を除く11カ国による環太平洋連携協定(TPP11)発効されました。
TPP11 あす発効 業者は輸入拡大姿勢 ブドウ、キウイ注目
https://www.agrinews.co.jp/p46281.html
【日本農業新聞】
上記2018年の12月29日の日本農業新聞の記事だ。キウイフルーツの輸入の9割を占めるニュージーランド産に掛かっていた6.4%の関税が発効次第即時無くなりました!
具体的な影響は、小売りでは同国産1個(約100グラム)100円が約6円安く出回る可能性がある。
と、まとめています。キウイフルーツもブドウに次ぐ影響を受ける果物として、非常に注目が集まっています。そしてブドウと違ってキウイの弱いところは国産が貧弱なところ。そしてキウイは非常に日持ちするので鮮度のアドバンテージがアピールできないところですね。
この状況を打開するにはやはり味。食味ですね。
品種の改良と栽培技術の蓄積という王道しかないと思います。
とにかく私が扱っている国産キウイもそんなに美味しくないのに高い。
これほんとに良くないです。