今日あった野菜の話

富有柿と冬柿

投稿日:2016年12月12日 更新日:


富有柿(ふゆがき)発音は「ふゆぅがき」

言わずと知れた柿の代名詞であり絶対的王者。
ちなみに亀田の柿の種は富有柿の種のことではない。
筆柿の種が非常に近いので食べたら種を取っておいて確認して欲しい。
年の瀬が迫る12月の初旬で収穫を終える農家がほとんどで、収穫も最後の最後になるとこんな傷だらけで小ぶりな格安の柿が出回る。肥大化する夏頃にカメムシに吸われた凹みや、炭疽病の黒いシミでボコボコだ。
20kgで1500円前後、大体80~100玉くらいは入っている。
しかし、霜にあたり、真っ赤になった果皮と果肉のものは味が乗っていて非常に美味しい。柿の好みでパリッっとした食感が好きな人とソフトな口当たりが好きな人で分かれるが、真っ赤に熟したパリッっと食感の期間は本当に短い。1日もすればすぐにトロトロになってしまう。
12月が寒いとみかんが良く売れる傾向が強く、逆に暖かいと富有柿が良く売れると昔から言う。実際のところは食べるときに包丁を使う果物が敬遠される傾向が強い。手でむけるみかんはまずまずの売れ行きだが、柿の売れ行きは年々少なくなってきている気がする。
別の系統に種無し(核無し)柿もあるが今回は触れないで置こう。
種無し柿が出回る9月終盤から一ヶ月くらいの間に機会があれば是非話題をいじくりたい。

永遠のB級感 昭和レトロ感 庭先感

柿というのは不思議だ。
ジュースが存在しない。
風味がほぼ無い。
食感と甘みでほぼ成り立っている。
故に1.5軍的な扱いを受けることしばしば、他に1軍と2軍を行ったり来たりしている果物を挙げるとイチジクではないか。
完全なる偏見なのは承知で言うが二軍はざくろ、あけび、ビワ。
話は逸れたが昔は江戸時代初め頃は柿と言えば渋柿しかなく、甘柿は存在していなかった。
奈良県御所市で突然変異で甘柿である御所柿(ごしょがき)が生まれ世界中に広まったのが日本が誇る『KAKI』である。

柿食へば鐘が鳴るなり法隆寺

この御所柿のことだ。
甘柿登場以前の渋柿は干し柿にしてほぼ消費されていたのだろう。
その他は柿渋や柿酢にもなる半分は有用植物だった。
だから庭先に植えられ身近な果物として日本の文化として根付いている。
「柿ドロボー」っと言ったら昭和の秋の風物詩である。

冬柿 – 英語で書くとHUYU-KAKI –

富有(ふゆう)と冬(ふゆ)を間違えて覚えている人も多いのではないか。
この規格外品の富有柿の山を見ると今年も終わりだなぁとしみじみする。

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野菜ジャーナリスト、野菜占い師、古物商。
その他ひょうたんの栽培加工販売、野外フェス等へのオリジナル料理「コブラ巻」の出店、顔出し看板の作成、Earth,wind & COBRAでのファンクボーカルなどなどなど精力的に活動している。