
消えゆく裸文化
昔のイメージからすると、ハクサイと大根は特に裸で丸のまま売っていたものだ。
今でも大根はスーパーなどの最先端な野菜売り場でもバリバリの裸だ。
大根以外のほぼ丸出しの裸族はキャベツくらいか。
アスパラガスやブロッコリーも売り場では裸だが、キチンと透明の袋が横に設置されていて、買う人はセルフでビニール袋に入れて入れていく。
果物は除外すると、三大裸族は大根、キャベツ、ハクサイか。
揃って大きくて重い重量級がそろった。
しかし時代の流れとともにハクサイはカット売りが主流になってきた。
玉売りは少数派になり、フィルムが巻かれて1/2や1/4カットで売られている。
あのカット白菜も必要な分だけ少量買うなら非常に利便性が良い。
キャベツも春キャベツや、外葉のなくなった、本当の裸キャベツはラップがかけられている事も多い。
そうなるとやはり最後に残る裸族は大根か。
最近直売所などではかなりの高確率で大根も袋入で販売されているが、市場を通した流通経路からだと裸が主流だ。
防曇袋とプラマーク
防曇(ぼうどん)袋をご存じだろうか。
野菜などの新鮮な野菜は、活発に呼吸をしているので、水蒸気を常に発している。
そのため普通の透明のポリ袋に入れてしまうと、アッという間に結露ができて中が見えなくなってしまう。
それを曇らせないように、特殊な処理をされた袋が防曇袋なのだ!!
防曇袋はほぼすべての野菜の包装に使われていて、完全に透明で手触りがパリパリとした感じがする。
そして伸縮性が無いので重い物を入れると破けてしまう事が多い。
しかしこの防曇袋、素材がプラスチックに分類されるので「プラ」マークが隅っこに入っている。
昨今ではマイクロプラスチックの問題が発端で、プラスチックの使用に限界を感じる。
欧州ではプラスチックのストローが使用禁止になったのは昨年のニュースか。
ストローがだめなら、野菜の包装用フィルムも先細りな世の中になりそうです。
なぜハクサイに包装が必要なのか
ハクサイは柔らかい可食部の外側に、外敵から身を守る「外葉」がついている。
その外葉が時には害虫から身を守り、霜が降りたら凍らないようにしているんです。
しかし栽培期間が長くなるにつれ、外葉もボロボロになり、やがて無くなってしまいます。
外葉が無くなったハクサイとは霜に当たりまくっている絶品のハクサイなんです!
特に、中心部の芯に近い方はかなり美味しいです。
そんな絶品のハクサイを玉のまま売り場に陳列する時、裸のままだと外葉の丈夫な葉が無いとハクサイは、すぐに傷だらけになってしまいます。
そんな状況の時、ハクサイに包装が必要になってきます。
陳列の時に他の玉と擦れたり、 お客さんが重さを比べるのに持ったり、レジかごに入れたときに傷が入ったりと、外葉のないハクサイの包装はかなり重要なポイントになります。
【今夜決定】ハクサイの包装法

- プラマークなし
- 多少の伸縮性と強度
- なるべく蒸れない
この三点から導き出したのが「 無数に穴が空いたポリシートで巻く 」です!
丈夫な外葉があるハクサイは野菜テープ(タバネラテープ)などで鉢巻にすればいいだけなのですが、やはり柔らかい可食部丸出しの場合は、これが今のところの答えでした。